このページでは「腎移植の感想」ついて執筆しています。
腎移植(腎臓移植)の流れと体験談は全部で4つに分けて執筆しています。
これから腎移植を検討されているかた、お知り合いが腎移植を受けられる方はぜひご一読ください。
腎移植の感想
腎移植のメリットとデメリット
腎移植のメリット
腎移植の1番のメリットは、人工透析が無い事につきるかと思います。
人工透析で日々大変だった事からほぼ解放されます。
余命に関しては実感がしづらいところですが、今後気づいていくかもしれません。
腎移植後のデメリット
デメリットの多くは、免疫が下がる事と年金の受給終了かと思います。
免疫抑制剤による免疫低下は、さまざまな弊害があります。
私の場合は、最初ステロイドにきびに悩まされました。顔や頭皮がにきびができやすくなります。
また、その弊害か分かりませんが、抜け毛が非常に多くなってしまいました。
今でも肌のトラブルは多くあります。めちゃくちゃ美容を調べるようになりました。
美容や、男性用の美容についてもいずれ触れていきます。
そして、移植との関係性は不透明ですが、約9か月後に胆のう炎になり、摘出手術を行いました。
また、サイトメガロウィルスとウィルス感染が割と頻繁にあります。
私の場合、ほとんど症状が無いのであまり気にはなっていません。
人工透析のデメリットよりも、今のところ腎移植後のデメリットの方が、私としては圧倒的に楽です。
入院時につらかったできごと
人によりけりかと思いますが、いろいろと問題は起きます。
傷の痛みと時間経過
ICUでは、とにかく痛い、動けない、時間の経過が遅い。じっとしているのが苦手な私にとってはなかなかの地獄でした。
特に、体内に異物が入っている事自体かなり苦手なので、管がたくさん入っている事も大きな憂鬱のタネでした。肉体的にも、精神的にもつらいものでした。
尿道の管
尿道に管が入っているのが一番つらかったです。
大きな声では言えませんが、手術後5日目あたりから男性機能が夜中に活動しだす訳です。
管が入っている事におかまいなしで。これが本当に痛い。
ほんとに我慢できずに、夜中に意を決して看護師さんに打ち明けました。
「薬か何かで抑えられませんか」と尋ねました。夜中なのに先生が来てくれて、「どうしようもないです」との事。男性なら想像するだけで「ヒィー!」となる話ですよね。
体が瀕死だから余計そうなるのかもしれません。
ほんとに、デリケートな問題なので書きづらいのですが、手術前になんとかしておいた方が得策です。
「ぢ」になった
寝たきり状態が長く、筋肉もどんどんやせ細っていった事で生まれてはじめて「ぢ」になりました。
トイレに座る回数も多くて負担が大きいですし、トイレットペーパーも病院のものなので、摩擦も大きいのです。
急激なお尻への負担に、悲鳴をあげたのだと思います。直径3cmくらいのできものができてしまいました。
すぐに「お尻セレブ」をAmazonで注文しました。こいつは最高のお尻の友達です。
病室で看護師さんにお尻をめくられ、デジカメでかしゃかしゃ撮影されます。
腎移植でくたくたなので、「もうどうにでもしてくれ」とは思うものの、恥ずかしいものは恥ずかしいです。
激やせして筋力が落ちる
高校時代からほぼ変わっていなかった体重63kgから、一気に55kgまで落ちました。
ジャストではいていたデニムの、お尻と太ももがガバガバです。
2年後の現在でようやく60kgまで戻しましたが、そこそこのトレーニングや食事を行ってようやくといった感じ。
割とハードなスポーツをやるので、パーソナルトレーナーの方についていただいて一から鍛えなおしでした。
いずれこのトレーニングのお話も掲載しますね。
40歳にもなって筋肉が8kgも落ちるのは、スポーツ大好きな方なら悲しみをご理解いただけるかと思います。涙
しかし、序盤の地獄が終わった後は良い事もたくさんありました!
入院中の良かった事
仲間からの励ましが身に染みる
ほんとにたくさんの応援をしていただきました。
会社からは、手術前に「がんばれ!」と段ボールに書いて数名でガッツポーズで写っている写真や、心のこもった寄せ書きをいただいたり。友人からは贈り物をいただいたり。
弱っている時にメッセージを頂ける事は、本当に勇気が出ました。
頑張ろう!と思えましたし、恩返ししなければとも思いました。
先生や看護師さん、関係者の方々と家族のようになる
1か月ほど毎日寝泊まりしている病室で24時間いろいろとお世話をしてくれるので、話をする機会も多く、楽しい話や悩み事、仕事についての話、恋ばななど、話題を欠く事はありませんでした。
個室だったので「・・・絶対休憩しに来てるよなぁ」と思う看護師さんもいました。笑
お茶でも出してやろうかとも思うくらいでした。
ほんとに家族のようで、体はつらいものがありましたが、充実した時間を過ごせました。
日に日に元気になる
これも大きな嬉しい出来事でした。
透析前と比べ、日に日に活力がみなぎってきます。
食事もある程度普通に食べられますし、透析も無いので拘束時間もありません。
透析生活から突然解放されるので、透析生活との落差を感じる機会がたくさんありました。
余談
移植を行っていただいた病院は、実は足首のじん帯断裂でワイヤーを入れる手術を行った際、入院で透析室にもお世話になった事がきっかけでした。
大きな病院に入院するのは、腎不全で倒れてシャントを作った時以来でした。
その病院の整形外科の主治医や看護師の方々と、腎臓内科の主治医、看護師の方々にお世話になったのですが、そのホスピタリティに感動して移植を受けるなら絶対この病院でやってほしい!という思いから移植を行っていただく運びとなりました。
過去にお世話になった病院が悪いという話ではなく、この病院の細やかな気遣いが凄くて驚いたものです。
ご迷惑になるといけないので病院名は伏せさせていただきます。
ここなら母親の入院も安心して任せられると思って決めました。
病院選びもやはり安心できる事がとても大切だと思います。
移植を受ける際は、病院の雰囲気や主治医との相性なども検討される事をおすすめします。
まとめ
あくまでまだ2年しか経過していない私の個人的な意見ですが、腎移植を行えるチャンスがあるなら、受けるのが望ましいと思っています。
特に日本の場合は特殊で、人工透析が発達して移植人口はとても少ないそうです。
「腎移植の感想」については以上です。
この記事は、以下のシリーズで執筆いたしました。
長くなりますが、腎移植を控えているかたや、ご検討されている方、ご関係者の方に知っていただけると嬉しく思います。