このページでは「腎移植の費用」ついて執筆しています。
腎移植(腎臓移植)の流れと体験談は全部で4つに分けて執筆しています。
これから腎移植を検討されているかた、お知り合いが腎移植を受けられる方はぜひご一読ください。
腎移植の費用
このページでは、以下の内容を掲載しています。
- 私(KUNI)の腎移植にかかった費用
- 私と違うパターンの費用概算
実際に腎移植にかかった費用
自己負担した費用
結論から先に記載いたします。KUNIの腎移植にかかった費用は以下の通り。
腎移植にかかった費用
¥80,150
事前にざっくり調べていた感じから、15~30万くらい必要なのかと思っていました。
退院の精算時、驚いて「え?」と声が出てしまいました。
上記の金額は、KUNIと母親、2人合わせてかかった費用です。
腎移植 費用の前提
前提
- KUNIがレシピエント(移植を受ける人)
- 母親がドナー(腎臓を提供してくれる人)
- KUNIは障害者手帳を持っている
- KUNIは長期特定疾病医療証を持っている
- KUNIは社会保険(健康保険)に加入している
この前提が変わると、金額も変わってきます。
上記の条件の場合は腎臓移植費用が一番安くなるのではないかと思います。
腎移植 費用の内訳
私の費用と母親の費用
移植費用は私と母親で別で発生します。
しかし、母親の費用も、私の保険が適用されます。
また、月をまたいで入院していたので、精算が2回ありました。
用語の意味は分からない部分もありますが、記載していきます。
KUNIにかかった費用(1ヶ月目・7日分)
- 室料差額 \2,100×7=\14,700
- 標準負担額(一般) 2食=\920
- 標準負担額(一般) 3食×6=\8,280
1ヶ月目 自己負額 ¥17,700
KUNIにかかった費用(2ヶ月目・27日分)
- 室料差額 \2,100×2=\4,200
- 紙おむつ ×4=\920
- 口腔ケアスポンジ ×3=\180
- 特別料金 \12,600
- 標準負担額(一般) 1食=\460
- 標準負担額(一般) 3食×24=\33,120
2ヶ月目 自己負額 ¥20,900
母親にかかった費用(検査入院6日)
- 室料差額 \2,100×6=\12,600
- 入院時 食事療養 2食×4=\5,320
- 入院時 食事療養 3食×1=\1,970
検査入院 自己負額 \20,470
母親にかかった費用(移植入院・13日分)
- 入院時 食事療養 1食×3=\2,070
- 入院時 食事療養 2食×1=\1,330
- 入院時 食事療養 3食×8=\15,760
移植入院 自己負額 ¥21,080
KUNI(レシピエント)も、母親(ドナー)も、だいたい合計費用は4万円ほど。
内訳をみる限り、基本的に実費が請求されているのは部屋代と食事代のみ。
病院にもよると思いますがKUNIと同じ前提条件の方は、大きく費用が変わる事は無いのではないでしょうか。
腎移植の種類で費用は変わります
生体移植(生体腎移植)の費用
生体腎移植とは、親族がドナー(臓器提供者)となって移植を行う事を言います。
KUNIの場合は、この生体腎移植です。ドナーにも条件があります。
ドナーの条件
- 親族(6親等以内の血族、3親等以内の姻族)である事
- 検査入院で適性が確認できる事
- 本人の意思が確認できる事
軽度の病気や血液型の違いがあっても、移植できるケースがあります。
臓器提供の意思がある場合はまずは医師に相談し、必要に応じて検査入院をしましょう。
献腎移植(けんじんいしょく) 費用
献腎移植とは、亡くなられた方の腎臓を移植する方法です。
移植手術自体は、医療費の負担はKUNIの場合と大差無いそうです。
ただし、亡くなった方の腎臓を移植するために、「日本臓器移植ネットワーク」に登録し、臓器提供の順番が回ってくるのを待つ事になります。
ネットワークへの登録料と、臓器摘出を行う医療チームの交通費、臓器の搬送費が自己負担となります。
献腎移植の費用内訳
- 日本臓器移植ネットワーク 登録料 \30,000
- 登録用採血費用 \20,000~\30,000
- 登録更新費用(毎年)5,000
- 手術費用 \20,000~\40,000(概算です)
- あっせん(コーディネート)費用 \100,000
移植を受けた時に発生 - 交通・搬送費 \不明
※社会保険、国民保険に申請すると7割ほど還付されます
献腎移植の費用 概算
献腎移植の費用概算
¥170,000~
上記に交通・搬送費は含んでおらず、最低費用で算出しております。
あくまで概算の目安としてご認識ください。
あっせん(コーディネート料)は、以下の場合免除されます。
- 移植から3か月以内に移植した腎臓が機能しなくなった場合
- 生活保護世帯または住民税の非課税世帯の場合
まとめ
生体腎移植の場合は、ドナーがいれば移植時期を熟考し、落ち着いて手術を迎える事が出来ます。
献腎移植の場合、ネットワークに登録されている方の順番を待つ必要があります。
順番は、いつ回ってくるかは分かりません。数年~が通例のようです。10年ほど待つ事も。
また、突然の移植の意思確認連絡を受けてから、通常1~2日後には移植になります。
(数日後、数週間後、24時間以内、という事もあります)
いずれを選択するにしても、障害者手帳と長期特定疾病は必ず取得して備えておきましょう。
この記事は、以下のシリーズで執筆いたしました。
長くなりますが、腎移植を控えているかたや、ご検討されている方、ご関係者の方に知っていただけると嬉しく思います。